むさしのだより「井戸端の戸」 バウリンガル

今年売り出されたものに「バウリンガル」というものがあります。犬の首輪につけておくと鳴き声や仕草の意味を手に持っているディスプレイに表すというので、犬との会話が可能になると言うのです。私たちも長く動物と接していると彼らが何を言いたいのかはおおよそ見当がつくようにはなりますが、文字で示されればよりはっきりするでしょう。

11月22日の朝日新聞「ひととき」欄に不思議な話が載っていました。横須賀市の方の投書で毎年春に美しい花を咲かせていた桜が施設の建設で切り倒されることになって、来春花を咲かせることが出来ないことをどうして知ったのか11月中旬に枯れ葉に混じって花を咲かせていたというのです。そのいじらしさに胸が熱くなりましたが、単に気候不順で狂い咲きをしたというのでは理解できないものがあります。

動物でも植物でも私たちの話や考えていることを知る力があるように思われます。私たちの方がやっと彼らの心を理解する方法の一つを見つけたようです。

800年も前にアシジの聖フランシスコが小鳥に説教をしたと伝えられていますが、うちの教会の桜も長年説教や讃美歌を聴いて育って来たのでしょうね。(は)