『阿佐ケ谷ジャズストリート@むさしの』報告 市吉伸行

本誌でもお伝えしているように、10月25日(金)晩に、むさしの教会でマイク・プライス・ジャズ・クインテットによるジャズ演奏会が催されました(マイク・プライスさんはむさしの教会の客員メンバーです)。1995年に始まった阿佐ヶ谷ジャズストリートという地元のイベントに会場として初参加する形で実施しました(同実行委員会が下井草にあるむさしの教会を温かく迎え入れて下さったことに感謝です。何万枚か配布された共通チラシやプログラムにも載せてもらいました。)

初めての試みであり、何人位の人たちが来て下さるか期待と不安が交錯していましたが、蓋を開けたら、午後6時の開場の前後から、ちらほらお客さんが見え始め、開演時には会堂がほぼ埋まり、その後も一人、二人と増えていき、延べ200人を超える方々で会堂から溢れる盛況となりました。踊りだすお客さんもいた位でした。演奏は口で言い表せないほど素晴らしいものでした。ステージは6時半から休憩を挟んで2回(入れ替えなし)、終演は9時近くになりました。(司会は青村ゆかり姉、セカンドステージの前には大柴牧師が歓迎のメッセージを述べられました。)

クインテットは、テナーサックス(アンディー・ウォルフ)、ドラムス(稲垣貴康)、ベース(=コントラバス、マーク・トーリアン)、ピアノ(野口久和)、トランペット(マイク・プライス)という構成で、それぞれが高度なテクニックとジャズのセンスを持つプロばかり。曲目は、Cantaloupe Island、Caravan、Tohranse(通りゃんせ=マイク・プライス編曲)、A Night in Tunisia、St. Thomas、All Blues/So What、Star Dustなど10曲。それぞれの曲の旋律のモチーフがクインテットの五つの楽器により合奏され、その後、或いはサックス、或いはベース等々により即興的な演奏がなされて行きました。聴衆で埋まり、薄暗い中、ステンドグラスが柔らかく照らし出された会堂の雰囲気ともマッチして、その場に居合わせた者は不思議な世界の探検をしているようなスリリングな気分に浸りました。玄妙という言葉があるなら、こういう時にこそ使うものだと思った程です。ジャズ初心者も含めて、来場者の皆さんに、ジャズを聴いて感動する体験をして頂けたと思った時、主催側として深い感動を覚えました。(私自身、ジャズの特徴が即興性にあると言われてもピンと来なかったのですが、この夜の演奏に接して、一度限りの演奏の中に一度限りの創造があることを知りました。)

翌日の土曜、阿佐ヶ谷ジャズストリートの他の会場の演奏を幾つか聞き、それぞれ良さはありましたが、個人的には、金曜夜の演奏が最高でした。

当夜を思い出して、やや興奮気味になってしまいました。最後に、来場者にご協力をお願いしたアンケートの結果(57通回収)の一部をご紹介します。

プログラムの内容については8割の方が「とても良かった」と評価して下さり、「あまり良くなかった」以下はゼロでした。年齢層は20代以下、30代、40 代、50代、60代以上所がほぼ均等でした。住所は近接区が65%(杉並30%、中野28%、練馬7%)で、都外も1割以上ありました。

感想を幾つか―「鳥肌がたちました」(10代女性)、「グレイト」(40代男性)、「すごく迫力があった。もっとジャズが好きになり、興味がわきました」(20代女性)、「ジャズライブは今回初めてですが、最高の晩を楽しませていただきました」(40代女性)、「本物でした」(60代男性)、「教会で Jazzを! ちょっと冒険に思えるこの企画はとても好感の持てるものでした。開かれた教会という姿勢はとても大切なことと思います」(40代男性)、「世の中暗いニュースばかり。スカッと致しました」(60代以上)、「毎年お願いします」(30代女性)。

ジャズストリート初参加の方とむさしの教会に初めての方に手を挙げてもらいましたが、それぞれ60人弱、80人弱でした。ジャズの生演奏の敷居が高くて聞きに行った事のない方々、教会の敷居が高くて入った事のない方々を招きたい、というのが今回の催しの趣旨でもありましたが、ほぼ夢が叶ったように思います。実現を支えて下さった全ての方々に感謝します。