むさしのだより「井戸端の戸」 人間の脳の話

人間の脳はカエルの脳、ネコの脳、サルの脳など全ての動物の脳をもちあわせて、その上に、人間しかもっていない脳をもっています。従って、人間も充分に動物であるといえます。

しかし、人間としてあるのは、学習によって人間としての脳を発達させて、動物的脳に抑制的に働く力を学んだからだといえます。

聖書のヨハネによる福音書の1章1節に「初めに言あった。言は神とともにあった。」とありますが、言葉は人間だけにある新しい脳の働きで、言葉があることによって、人と人のコミュニケーションができ、これだけの文明も作り上げることが出来たといえます。

現代において、そのコミュニケーションが、特に家庭における親子のコミュニケーションが希薄になってきていると言えるのではないでしょうか。せめて一日一回だけでも、家族そろって食事がとれる時間が欲しいですね。そして、この時に親子で何でも話せて、聴いてもらえる時間であったら、和やかに食事が出来、消化が良くなると同時に、古い脳の抑圧も解消できて、バランスのとれた脳になっていきます。

ゾッとする少年事件のニュースを聞く度に、家庭での和やかなコミュニケーションが欲しいと思いますね。(の)
(たより2003年7/8月号)