「JELA主催米国ワークキャンプに参加して」 大柴麻奈

 今回、私は“グループ・ワークキャンプ2002”というキャンプに参加しました。ホントに最初はすべてのことが不安でなにをしてよいのか分かりませんでした。日本から一緒に行く人も知らない人ばかりなのに友達ができるかな? みんな私より年上でちゃんとやってける? 7月31日、成田空港に集合し初めてみんなで顔を合わせた。 …こわそうな人ばっかりだぁ… どーしよう。自己紹介の時、私はあせってしまって自分の学年、教会名しか言わなかった。「はい、大柴麻奈ちゃんね」先生に言われて(やばっ。自分の名前言い忘れた…)「お、大柴麻奈ですっ。」 次の瞬間一人一人から笑顔がこぼれた。(案外、みんないい人なのかもしれないなぁ) 思っていた通りみんな個性豊かないい人たちだった。

 そして何日かホームステイをした後、キャンプに参加。それまでは日本人で団体行動だったがキャンプでは主にcrew(5、6人の勝手に組まれたグループ)との行動が多かった。私は泣きそうなくらいさびしかった。初めて会う人達と初めて行く場所で一緒に仕事をする。しかもそこは外国であって言葉も満足に伝わらない。すべてが冒険だった。習いたての英語、遠い遥か昔の記憶を自分なりにフルに使いながら一つの文章を完成させ、声に出して伝えた。分かってもらえた時はうれしかったし、分かってもらえなかった時は悲しかった。

 私は日本から来たみんながそれぞれのクルーと上手くやっていることがうらやましかった。私にはあまり質問してくれなかったし話さなかった。自分から話しかけてみても相手の言っていることがイマイチ分らなくて会話がプツンと切れてしまう。それでもがんばって少しは話せるようになり、それまではすれ違ってもあいさつしてくれなかったクルーが声をかけてくれるようになった。それだけで良かった。仕事はと言うとペンキぬりばかり…。天井のペンキも何日かぬっていたので首が痛くなった。また、ペンキが垂れてきて髪についた日もあった。だけどそれはそれで楽しかった。

 仕事のあとの夜のイベントも毎日おもしろいものばかりだった。大人も子供のようにふざけていた。そこがアメリカ人のいいところだと思う。

 5日目の夜はイエス様が十字架につけられる場面をみんなで思い出した。ビデオが流され、そこでのくぎの音は大きく重く、とても冷めたいものだった。それを見て聞いて私達は泣いていた。今まで私はイエス様の死を軽く見ていた気がした。みんな泣いているのに他の人をなぐさめていた。ハグされる度にこらえていた涙がまたこぼれ出してきた。みんなやさしかった。

 今回参加できて本当によかった。まだまだ不完全だけど、信仰というものが少し見えたように思えた。

 支援して下さったみな様、本当にありがとうございました。