そよ風 『心の結婚指輪』   秋田 淳子

結婚指輪の由来をご存知ですか?

もともとは、『家の鍵』だったそうです。人類最初の鍵は、番犬。紀元前2000年にエジプトで木製のシリンダー型の錠が、同500年~ギリシアで金属製の鍵が誕生。そして、ローマ人はついに指輪に鍵を付け、結婚する相手に… 一緒に家を守りましょう… との思いをこめて鍵を渡す。

それが、結婚指輪の始まりとのことです。
私の父が他界して25年が経ちます。昨年頃から、母は父がしていた結婚指輪も、自分の薬指にはめるようになりました。母の指に重なる二本の指輪。その様子から、「これからも一緒に、この家を守っていくからね」と、父が語りかけている様に見えてくるのです。

「神様を信じます」と誓った時から、私達も神様と指輪を交換しています。それは、私の心の扉の鍵がついた指輪。嬉しいときはもちろん、一人悲しみに沈んでいる時にも、神様はその合鍵でそっと扉を開けて、私の心の内に入って来てくださるのです。
そう、それは神様の愛の鍵でもあるのです!

むさしの便り そよ風 2015 年 5 月号