『巻きつけ、信仰!』    秋田 淳子

 私が住んでいる世田谷区祖師谷のアパート周辺には、ちらほらと畑が残っていて、私の大家さんも農業を営んでいます。そして、アパートの南の窓からは畑が広がっているのが見えます。その一番手前、窓に近い側にはキウイフルーツの棚があり、只今、何本もの蔓が四方八方に向かって、元気に伸びています。先端をクルクルッと巻いた蔓は風が吹いてはユラユラと動き、とにかく何処かに巻きつこうと必死で…中には、蔓と蔓が縒り合って伸びている姿も…まるで、キウイ棚全体が踊っているかの様に見えます。

そして、ある日のことです。朝、洗濯物を窓の外に干して出かけ、夕方、帰宅してみると、洗濯物の内の何とタイツの、それもその片方の脚にキウイの蔓の一本が巻きついていたのです。一瞬、息を飲み、次の瞬間、大笑い。

私たちの信仰も、こうあるべきなのでしょう。知識や形からではなく、ユラユラと迷いながらも、「私はあなたを信じ、あなたに従います!」と、とにかく必死になって神様に巻きついていけばいいのです。

むさしの教会だより 2015年7月