「ミネソタの風(5)アフリカ編 母なる大地」 上村敏文

与えられた最終学期前、Jタームという一ヶ月の集中講座の一貫として、アフリカのタンザニアを訪問しています。牧師コースの学生には、卒業までに異文化を体験することが求められています。私の属しているクロスカルチャー(比較文化)コースでは卒業の必須要件としてプログラムされており、昨年はサウスダコタ州にあるネィティブアメリカンの居留地区を訪問し、今年は、タンザニアを選択いたしました。

タンザニアは、別名アフリカの「エデン」と呼ばれているようですが、まさに自然は美しく、北はキリマンジャロ、東はインド洋を見わたし、国の指導で多くの自然保護地区を持ち、野生動物達と共存しています。GNPは低いものの人々の顔は輝き、その純な生き方は、多くの日本人が失ってしまった大切なものを、しっかりと保っているように感じました。貧困というレッテルを西側の価値観からは植え付けられていましたが、私には、豊かな人々として強烈に私の心の鏡に投映されました。確かにテレビも電話もコンピューターもない生活が、農村部の多くの実情ですが、豊かな大地にしっかりと根付いて生きていました。


ミネソタのルーテル教会は早くから宣教師を送り、イリンガという高原の町に拠点を置き、小、中学校をはじめ高校、大学の設立に貢献し、タンザニアの将来のリーダー達が、ここでたくましたく育っています。世界で最もルーテル教会が成長している国ですが、すでに教会運営はタンザニアの人々が担いはじめ、あふれんばかりの熱気に満ち満ちています。準備をしっかりしておき、ハエが飛びかう中で食事を楽しめる覚悟があれば、タンザニアは、私達日本人に「生きる」喜びを教えてくれるはずです。