「ブラジル便り(3)」 徳弘浩隆

ブラジル便り(3)

徳弘浩隆(日本福音ルーテル教会ブラジル派遣宣教師)

<職探し、中古車探し、家探しもようやくひと段落?>
去年の今頃は引越し準備で毎晩遅くまで片づけをして、夕食を家のそばの牛丼屋さんで簡単に済ませる日が続いていましたが、今日、サンパウロにもそれと同じお店のブラジル第一号店がオープンし、朝祷会の帰りに寄ってみました。

去年こちらに到着してから、職探し、中古車探し、家探しをしてきましたが、ようやくひと段落しそうです。

不況で急遽帰伯した日系ブラジル人の家族がインターネットを見て教会に来てくれるようになり、親子の職探しで歩き回りました。知り合いの食堂や電気屋の社長に紹介して、仕事を始め生活も軌道に乗り始めたようです。ポルトガル語礼拝に友人も連れて来てくれています。

故障していた教会の車も、必要に迫られ借金をして今年ようやく購入しました。訪問や家庭集会にも活用しています。(むさしの教会からのご支援、有難うございました!)
<教会の立ち退き問題発生!>
そこに、教会の立ち退き移転問題が発生しました。5軒以上の代替地探しを続けてまいりましたが、良い所も見つかり、価格交渉も続け、資金のめども立ち、決まりました。JELCからの昔のブラジル名義の支援金も今回得ることが出来(感謝です)、あとはみんなの献金とバザー回数を増やすなどで返済もしていきます。場所は現教会から地下鉄駅3つほどサンパウロの中心に行く、リベルダージという日系人のお店や各県人会などが立ち並ぶ街です。今より広い建物なので、「日系教会の存続と発展には最高の所」と教区長も大賛成。契約も進めば、4月にも引越しの予定です。今年もまた引越しの準備に忙しくしながら、夜は簡単にそばの牛丼屋さんで済ませる日が続くかもしれません…
<陸に下りたノアの家族と神の祝福>
40日40夜続いた雨で、行く先も分からず待ち続ける不安定な日々を送っていたノアの気持ちを、教会員一同で垣間見たような数ヶ月でした。今回、ようやく箱舟は陸に下り、虹を見せていただき、神様の「産めよ、ふえよ、地に満ちよ」という祝福の言葉を頂き、そのごとくになる日がサンパウロ教会にも訪れようとしています。ポ語礼拝では月に一度旧約聖書から学びましたが、将来を検討しながら、教会員さんも「私たちの箱舟はいつ、着地する所が決まるんでしょうねぇ?」と、聖書と重ね合わせて自分たちの歩みを祈りながら学ぶ日々で、皆とても学ばされ祈らされ、恵みの日々でした。

広くなる会堂も活用して、日本語教室とパソコン教室を強化し、お料理サークルなど楽しい会も始め、教会が活発になり伝道が進めばと思います。ポ語礼拝もより活発になり、次世代が教会に定着してくれればと思います。建物の一部で少しの収益も得て、教勢も上がり、数年後には自給できる教会になることを、今年の総会で夢見ました。今後ともお祈りをよろしくお願いします。

(むさしのだより2010年 3月号より)