むさしの日記(14) ヨハンナ・ハリュラ

素晴らしい桜の時季はもうずいぶん終りました。けれどもまた北日本でそれが進みます。そして他のところで自然は美しい緑に変ります。けれどもこの美しい時季に、大阪地方で、大変大きい残念な脱線事故が起こりました。この事故にあった人々のために神様の豊かな慰めと癒しを祈ります。

先週は、フィンランドからArja Etola牧師がむさしの教会を一週間くらい訪問され、いろいろな素晴らしい経験をされました。Arja Etola牧師から大柴牧師と皆さんに心から有難うとの事でした。Etolaさんのフィンランドの生活に、そして特に仕事に、この日本での五週間の経験は大変大きな意味になりました。

今回は少しフィンランドのルーテル教会の歴史について分かち合いたいと思います。フィンランドが独立したのは1917年で88年前のことです。けれどもキリスト教がフィンランド地方に入って、今年でちょうど850年記念です。ビショップのヘンリッキがフィンランド地方に伝道旅行をしました。その旅行の間にラッリがヘンリッキを殺しました。この大変なことのお蔭で、フィンランド地方のキリスト教の始まりは、よく思い出されます。またフィンランド語の始まりに、キリスト教が大きな影響を持ちました。またこのヘンリッキの伝道旅行のお蔭で、フィンランド地方に広まったのはルーテル教会であり、ロシア正教ではなかったのです。またこのことでフィンランドの独立運動にも大きな影響がありました。今のフィンランドのルーテル教会の歴史を考えると、いろいろ大変なことがあったけれども、850年の歴史は大変意味深いことです。いま専門家はいろいろな論文の中でヨーロッパの未来についてこう書いています。これからはヨーロッパのキリスト教会が気をつけないと、キリスト教はヨーロッパですごく少なくなると。そして、未来のキリスト教はアフリカとアジアで多くなると。このようなことの中で、世界中のキリスト教の歩みの上に、神様の豊かな導きと祝福が続くように祈ります。

5月16日、私はフィンランドに帰り、私を支えてくれている10の教会でいろいろな報告と訪問をします。それで、残念なのですが、日本とむさしの教会から3ヶ月くらい離れることになります。けれどもまた8月30日から一緒に生活し働くのを、本当に楽しみに待っています。その間もフィンランドで、むさしの教会と皆さんのために祈ります。

まことに、主なる神はこう言われる。見よ、わたしは自ら自分の群れを探し出し、彼らの世話をする。牧者が、自分の羊がちりぢりになっているときに、その群れを探すように、わたしは自分の羊を探す。わたしは雲と密雲の日に散らされた群れを、すべての場所から救い出す。わたしは彼らを諸国の民の中から連れ出し、諸国から集めて彼らの土地に導く。わたしはイスラエルの山々、谷間、また居住地で彼らを養う。わたしはよい牧草地で彼らを養う。イスラエルの高い山々は彼らの牧場となる。彼らはイスラエルの山々で憩い、よい牧場と肥沃な牧草地で養われる。わたしがわたしの群れを養い、憩わせると、主なる神は言われる。わたしは失われたものを尋ね求め、追われたものを連れ戻し、傷ついたものを包み、弱ったものを強くする。しかし、肥えたものと強いものを滅ぼす。わたしは公平をもって彼らを養う。(エゼキエル書34:11-16)

(2005年5月号)