編集後記 「陽とホコリ」 秋田 淳子

季節の移り変りとともに、部屋の中に射し込んでくる陽の光の角度や長さも変わってきています。

明るい朝を迎え、思いっきりカーテンを開けたその時、部屋一杯に射し込んでくる光の中に、フワフワッとたくさんのホコリが舞い踊っているのが見えました。

暗い部屋の中に居る時には、まったく気づくことのなかったそのホコリたちも、急に光に照らし出されてまるで逃げ場を求めて、ちょっと慌てているかの様にも見えました。

陽の射す明るい部屋の中にいても、物陰になっている所では見えないホコリ…。それは、あたかも自分自身の想いや行いの中に正しくない何かがあるときには、人前に出ることが出来なくなってしまう私たち人間の姿をそのまんま写し出しているかのようで、ちょっと、ドキッともしてしまいました。

私の心が神様の光に照らし出されたとき、どんなにたくさんのフワフワが見えてしまうか…とっても大変です。

(2000年10月)