編集室から

“夏の音”と聞いた時に、何を連想するだろうか。蝉の鳴き声、花火の音、風鈴の音色など様々な音が“夏の音”として存在している。夏は音に溢れた季節である。一度耳をすませば、様々な夏の音達が伝わってくる。

 それはもう独立した音と言うよりもそれぞれが演奏家として音を発し、その空間の中でオーケストラの舞台が存在し、一つのハーモニーが奏でられているかのように聞こえて来る。ただ、残念なことながら夏以外の季節は実に音に乏しい。季節の歌は数多く存在するが、音単体で存在するものは少ない。

 しかしこれから訪れる秋には違った楽しみがある。食の秋、読書の秋、スポーツの秋など聴覚とは違った部分から我々に訴えかける楽しみが待っている。これからも感覚を研ぎ澄まし、季節を楽しもうではないか。(な)

むさしの教会だより 2013年9月号