つたとひいらぎ   池宮 妙子

 ディオニソスの祭りがくると、つたの冠をかぶり、ディオニソスのための行列に参加することを強制された。(マカバイ記二 6:7)

 つたとひいらぎは、キリスト教以前から宗教儀式・祭礼に使われていたようです。

 ギリシャ人は、酒や陽気の神バッカスにつたを捧げましたし、ローマ人は農神祭(BC673-640)に使っていました。枝葉を贈るのは友情の印だったようです。

 キリスト教会では、ヘンリー四世在位(AD1422-1491)のクリスマスに使いはじめ、永遠の生命をあらわす常緑のシンボルとして、家庭でも歓迎されたようです。

 ヨーロッパ各地のクリスマスは、西洋きづたと西洋ひいらぎです。「ひいらぎ飾ろう、ファララララーラ、ラララ」 もうすぐ待降節ですネ。

赤い実がたわわにつくヒイラギモチ モチノキ科(チャイニーズ・ホーリー)

ヒイラギ モクセイ科(香りあり、一般の庭に、実なし)

セイヨウヒイラギ モチノキ科(イングリッシュ・ホーリー)

キヅタ フユヅタ ウコギ科(むさしの教会の向いの家の塀に)

セイヨウキヅタ  ウツギ科(大柴先生宅のフェンス・園芸品種)

(99年11月号)