ゲッケイジュ(月桂樹)   池宮 妙子

「主に逆らう者が横暴を極め、野生の木のように勢いよくはびこるのをわたしは見た。」(詩編37:35)

 植物学の権威はこの聖句の植物は月桂樹だと考えております。(H.A.モンデルケ著より)

 月桂樹は地中海沿岸が原産地ですが、今は世界中に栽植されています。10メートル位の常緑小高木で、枝を多く分けて直立します。革質の硬い葉には芳香性の強い揮発油が含まれています。ダビデが月桂樹を繁栄のしるしとして選んだのは、葉に快い、さわやかな香りがあり、変わることのない常緑性からでしょう。ローマ、ギリシャ人も司祭、詩人、英雄、競技の勝者を賛え、小枝を環にした月桂冠を贈りました。

 クリスマスにはリース、ガーランドやドアスプレーの材料として使われます。全国ほとんどの植物園で栽培されています。

(2000年12月号)