むさしのだより「井戸端の戸」 127憶光年

最近の宇宙観測や太陽系の惑星観測の成果はめざましい。

昨年12月22日の新聞は米国ジェット推進研究所が宇宙望遠鏡で、地球から20億~40億光年の場所で推定年齢1~10億歳の若い銀河を30個以上発見と報じている。

1月14日には土星衛星タイタンに探査機ホイヘンスが着陸した。降下中と着地後の写真を電送。地表には液化した炭化水素や氷の塊ともみられるものが写っている。

2月18日の朝刊で、地球から127億光年離れた宇宙で生まれて間もない銀河団の発見が報じられた。国立天文台や東京大などのチームが、ハワイのすばる望遠鏡で観測したもの。宇宙の年齢は137億歳とされているので、宇宙誕生から10億年後の宇宙を見ていることになる。

発見された銀河団の姿は127億年前のもので、今現在の姿は銀河団からの光が地球に到達する127億年後に見ることが出来る。気の遠くなる話である。

宇宙の広大さと無限の可能性とを感じさせる。

(た)
 (たより2005年 3月号)