むさしのだより「井戸端の戸」 スターダスト


1月15日、米航空宇宙局の無人探査機「スターダスト」が上空11万キロメートルで彗星のちりを収めたカプセルを切り離した。カプセルはユタ州の砂漠に着地した。

このちりは地球から3億9千万キロ離れたビルト彗星の核から噴出したちりである。我々の住む太陽系が成立する過程で太陽、何個かの惑星と何千という小惑星、そして何十億もの彗星ができた。持ち帰った彗星のちりは太陽系成立のなぞを解く手がかりと期待されている。探査機は99年2月打ち上げられ、04年1月にビルト彗星に近づきちりを採取しているから、今まで約7年かかっている。地球から3億9千万キロの距離は光速でも到達するのに約22分かかる。探査機に信号を送って、その結果を知るのは最短でも44分後ということである。ちなみに太陽は地球から約1億5千万キロ離れている。技術の進歩に驚くばかり。

宇宙誕生から140億年、太陽系誕生から50~60億年、神はその前から在ってすべてを知り、司っていた。採取したちりによって神はなにを教示するのか楽しみである。

(た)
 (たより2006年3月号)