むさしのだより「井戸端の戸」 天空における無限のドラマ


夜空を見上げると無数の星が見られる。この星空に様々なドラマがある。新しい星が生まれたり、超新星の爆発が起こったりしている。また、観測技術の進歩で百億光年以上の彼方の銀河が観測されるようになった。近くでは探査機カッシーニで、木星の衛星タイタンに液体メタンの湖が観測された。また火星には水の流れたらしい痕跡が観測された。宇宙観測はいよいよ発展し、夢もふくらんでくる。

しかし、地球の近くの宇宙では、中国が衛星破壊実験を実施、破片多数を地球を囲む輪の様にまき散らし、他の人工衛星との衝突を心配させている。国連で宇宙空間での人工衛星破壊実験禁止の指針が制定されるとの報道に、ほっとする。

宇宙の進化は140億年余と無限の年月の内に進んで来ている。夜空を眺めているといろいろの思いが無限の彼方に散って行く。無限の大きさをしみじみ思う。

(た)
 (たより2007年3月号)