「JLER東日本大震災ルーテル救援活動について」 大柴譲治(東教区長)

3月11日(金)に起こった東日本大震災の被害の甚大さの前に私たちは息をのみ言葉を失いました。亡くなられた方々のことを覚えて心より哀悼の意を表します。また被災された方々の痛みと悲しみが少しでも軽減されますように、救援活動に当たっておられる方々が守られますようお祈りいたします。仙台教会、鶴ヶ谷教会のためにも祈り続けたいと思います。全世界より祈りと支援が寄せられていることを通して私たちもまた大きな Lutheran Family の一員であることを実感しています。祈りは力です。被災地にこころを向けつつ、私たち一人ひとりがそれぞれの場でできることをなしてゆきましょう。

日本福音ルーテル教会として私たちがこれまで対処してきたことは以下の通りです。全体の流れを鳥瞰して報告いたします。しかし、被害の甚大さや被災地の広さを考えるとき、私たちのできたことはほんのわずかなことでしかありませんし、まだそれは端緒についたばかりにしかすぎません。今後とも息の長い支援活動が求められてゆくことになると思います。これまでの皆さまのご協力に感謝しつつ、これからのご支援もよろしくお願いします。

01)3/12(金)よりインターネット上にウェブサイト「ルーテルとなりびと」を立ち上げ、情報のシェアリングを開始(担当:立野牧師)。仙台教会代議員の長島慎二兄の発信する現場からの英文レポートが全世界において読まれている。「ルーテルとなりびと」のアドレスは以下の通りです。
http://lutheran-tonaribito.blogspot.com/

02) 3/14(月)東教区は、本教会に呼びかけて、JELC東北関東(後に東日本と変更)大震災救援対策本部を設置(委員長は青田勇副議長)。 → やがてそれは 4ルーテル教団を冠とするJLER東日本大震災救援対策本部に拡大(以下はJLERと略)。

03) 3/14(月)よりJELCとして募金活動を開始。献金先はJELC連帯献金に一本化(郵便振替00190-7-71734 名義:(宗)日本福音ルーテル教会。「東日本大震災」と明記要)。 → JLERは対外的な献金受け入れ口座を別に設置。

04) 3/19(土)より、救援物資輸送プロジェクトを立ち上げ、全国の教会にも協力を要請(担当:松木牧師)。被災地での救援活動を開始しているNPO /NGOにも呼びかけ、3/28(月)より4tトラック8台分の救援物資を被災地に輸送。現在は現地で調達して届けている。

05) 3/20(日)より5/01(日)までの七週間に渡り、毎週主日礼拝において被災地を覚えての連祷を捧げる(各教区が持ち回りで作成)。

06) 3/21(月)東教区総会においてこの件に関して報告と協議の時を持つ。教区としては「顏と顏の見える支援を展開したい」という基本線を確認。総会礼拝の献金は連帯献金に捧げる。

07) 3/23(水)より3/30(水)まで、四名の先遣隊(杉本洋一、安井宣生、立野泰博、小泉嗣の各牧師)を被災地に派遣し、調査を行う。

08) 3/30(木)よりLWFより派遣された災害支援の専門家マタイ氏を3ヶ月の予定で受け入れる。市ヶ谷の懇談室にそのオフィスを設置。

09) 3/31(金)JLER本部会議において活動の基本線を確定。ルーテル学院、JELAの協力も得てゆくこととする。

10) 4/08より順次専従スタッフ三名(二名は現地、一名は市ヶ谷事務局)を雇用し、活動を開始。二台中古車を購入。被災地において、一人(遠藤優子氏)は宮城県社会福祉協議会のスタッフとして、一人(佐藤文敬氏)は被災地のニーズを聞き取り調査して救援物資を屆ける仕事に、それぞれ精力的に従事している。

11) 4/11より仙台教会の協力を得て、仙台教会に「ルーテル支援センター」(定員20名)を設置し、全国よりボランティアの受け入れを開始。石巻市の社会福祉協議会を中心としてボランティアを派遣中(担当:安井牧師)。

12) 5/09(月)「こころのケア」を展開してゆくために学院大学とも協議。       

(機関誌『るうてる5月号』の4面にも活動が報告されていますのでご参照ください。)

(むさしのだより2011年5月号より)